女性会計士ノラのマイペースライフ

ママ女性会計士のdiaryです。最新の会計税務情報のほか、日々思うことを綴ります。

数学する身体

今日は森田真生さんの数学する身体を読みました。私は会計士という数字を扱う職業にもかかわらず、実は全く数学が好きではありません。私にとって数学は作業とか技術とかいう類のものでしかありませんでした。

 

けれども、この本を読んで、数学に対する意識が変わりました。久しぶりに大学の面白い講義を受けたような気分です。

 

題名からわかるとおり、この本は一般的な数学書ではありません。数学の歴史をたどりながら、現代の道具としての数学ではなく、身体と一体となった数学について情熱的に語られています。どちらかというと、哲学書かな。

読む前は、数学好きな人が好きすぎて独創的な考えに至ったんだろうと思っていましたが、読んでみると逆でした。いわゆる文系の著者が岡潔さんたち数学者の哲学的思想に魅せられて、多くの人が知らなさすぎる数学の深遠な世界を世に伝えるために書いた本です。学生時代にこのような本に出会えれば、少しは数学に興味を持って向き合えたかななんて思いました。

この本には、数学者や哲学者だけでなく、荒川修作芭蕉なんかも登場します。

数学にとどまらず、体と心の境界、自己と世界の境界の曖昧さについても興味深い洞察がなされています。

興味がある方はぜひ、読んでみてください^_^

 

http://www.shinchosha.co.jp/sp/book/339651/